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今回は、コンビニ「セブンイレブン」が展開する「セブンカフェ」に関する記事です。
3年前、セブンカフェと知財の記事を書きました。
(多くの方に読んでいただけたようで、ありがとうございます!)
セブンカフェは、2013年の発売開始以来、話題となり、今となってはセブンイレブンの看板商品となっております。
メニューには、コーヒー、カフェラテがなどの定番メニューがありますが、ひょっとして、あらたなメニューが仲間入りするのか?といった筆者の勝手な予想を、特許情報を交えながら書いていきたいと思います。
※本記事は、2025年12月時点での調査に基づいて執筆しております。
セブンカフェに、「カフェインレスコーヒー」は仲間入りするのか?
そもそもこの情報を私は掴めていなかったのですが、どうやら2025年の春から夏頃に、一部店舗で「低カフェインコーヒー」が販売されていたそうです。飲んでみたかった!!
2025.12時点で、セブンイレブン公式情報では低カフェインコーヒーに関する情報は見つけられませんでした。期間限定で試験的に販売されていたのでしょうか。
もう、セブンカフェに低カフェインコーヒーが登場することはないのだろうか・・・。
とがっかりするのはまだ早いかもしれません!
カフェインレスコーヒーを提供するための「コーヒー製造装置」にする特許出願が、先日、登録査定となっておりました。特許権者は、株式会社セブン-イレブン・ジャパンと、味の素株式会社です。
特許第7769766号
発明の名称:コーヒー製造装置、コーヒー製造方法、プログラム
出願日 :令和6年10月10日(2024.10.10)
ステータス:特許有効(登録公報の発行)
この特許は、通常のコーヒーと、カフェインレスコーヒーとを一台の製造装置で提供できる仕組みが権利化されているものです。「カフェインレスコーヒーにおけるカフェインの意図しない混入を防止する」ことがポイントとなっています。
おそらく、カフェインレスコーヒーを買う大半の顧客は、敢えてカフェインを避けているのでしょう。それなのにカフェインが混入するといったリスクは回避したいものです。通常のコーヒーとカフェインレスのコーヒー、それぞれ製造装置を設置できればよいのですが、コンビニという決して広くない空間において、設置スペースの制約もあることでしょう。
そのような中で誕生したのがこちらの「製造装置」の発明です。
この製造装置は、製造するコーヒーの種類(通常コーヒーと、ノンカフェインコーヒー)をユーザが選択することによって、コーヒーの製造を開始します。
まず、ユーザが通常のコーヒーを選択した場合は、下記の図のフローでコーヒーが製造されます。

生成AI(Nano Banana Pro)にて生成
ここまでは通常のコーヒー製造ですね。
ポイントとなるのはカフェインレスコーヒーが選択された場合です。カフェインレスコーヒーを製造する前に、製造装置の洗浄工程が入ります。

生成AI(Nano Banana Pro)にて生成
このように洗浄工程が入ることで、ミル4やブリュアユニット5内に残っていたカフェイン等が廃棄される仕組みになっています。
洗浄工程は、通常コーヒーの製造工程からいくつか工程を減らした構成になっています。このように、通常のコーヒーの製造工程および洗浄工程は一部が共通しています。こうして、メンテナンスにかかる負担を減らすことができます。
この仕組みを導入すれば、低カフェインコーヒーもカフェインレスコーヒーも実現しそうですね。いつか店舗でカフェインレスコーヒーに会える日が来るでしょうか?楽しみです!
「セブンカフェ ティー」はレギュラーメンバーとなるか?
続いて、コーヒーのイメージが強いセブンカフェに、いよいよ紅茶がレギュラー入りするのではないか?という独自予想です。
現在は一部店舗のみで展開されており、徐々に拡大予定とのこと。
【プレスリリース】https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000047.000155396.html
紅茶が仲間入りすれば、これまでセブンカフェを利用しなかった「紅茶派」の人達にまで顧客層が広がっていきますね!
こちらについても複数種類の飲料、例えばコーヒーと紅茶を提供するための「飲料製造装置」に関する発明が、特許出願されていました。特許権者は、株式会社セブン-イレブン・ジャパンです。
特許第7760012号
発明の名称:飲料提供装置、飲料提供方法、及び飲料提供プログラム
出願日 :令和6年8月27日(2024.8.27)
ステータス:特許有効(登録公報の発行)
権利化されている発明は、複数種類の飲料を製造することがでる製造装置に関するもので、抽出部、ろ過部(下図の5)は複数飲料において共通の構成になっています。
ただし、ろ過フィルタは飲料に応じたものが使用され、使用されたフィルタは飲料提供後、次の飲料提供が始まる前に、取り替えるなどの準備を行います。

生成AI(Nano Banana Pro)にて生成
上の図でいくと、2A~2Cのフィーダにはそれぞれコーヒー豆が入っており、2Dには紅茶の茶葉が入っております。
抽出部5には、コーヒー用の紙フィルタと、紅茶用の金属フィルタがそれぞれ準備されており、ユーザが選択した飲料の種類に応じて、対応する種別のフィルタに切り替わるようになっている仕組みです。
フィルタをコーヒー用、紅茶用にそれぞれ切り替えることによって対応できるため、コーヒー用、紅茶用と別々に装置を用意する必要がありませんね。
この製造装置により、ティーの全国展開が実現されるでしょうか?
ちょっと小話
最近、セブンカフェの紅茶がとっても美味しかった!と教えてくれた同僚(関東在住)が写真を見せてくれました。今は、コーヒー用マシン(写真右端)とは別に、紅茶用マシンが設置されているようですね。

セブンイレブン店内にて(撮影者の許可を得て掲載しております)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
2つの登録特許に共通しているのは、「複数種類の飲料の提供を一つの装置で実現する」という観点でした。このような共通点から、全国で2万店舗を超えるセブンイレブンに対して展開していくためには、「装置の台数、種類を増やさずにメニューを増やす」といったことが課題の一つであることがわかりました。
コンビニコーヒーは、手軽にコーヒーを楽しめる世界を創ってくれました。メニューのバリエーションが増えることで、もっとカフェタイムを楽しめる未来が来るのでしょうか?以上、特許情報からみた勝手な未来予想を楽しんだお話でした。
オモチさんが執筆される身近で楽しい記事をこれからもご期待ください!

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作家名
金田 有美子(通称オモチ)
略歴
弁理士として特許事務所で働く傍ら、身近な商品・サービスと知財をテーマに記事執筆をしています。企業知財経験もあります。
現所属先
弁理士法人IPX
https://ipx.tokyo/member/yumiko_kanada/
BAMBOO INCUBATOR 専門家メンバー
https://bambooincubator.jp/members/kanada_yumiko
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