株式会社知財の楽校では、研究開発型企業やスタートアップを対象に、事業・技術・知財を一体で捉えるためのオンサイトセミナーやワークショップを提供しています。
このたび、株式会社モノクローム様にて、知財戦略セミナーを実施いたしました。
今回は、CTOの大川知様にお声がけいただき、書籍『図解 研究開発のための知財戦略』の内容をベースに、前半は知財戦略の基礎講座、後半は同社の事業やプロダクトを題材にした簡易ワークショップという構成で進めました。
なお、本記事はモノクローム様のご了承のもと、当日の様子を紹介しています。
目次
実施の背景
モノクローム様は、建築とエネルギーの接点に新しい価値を生み出している企業です。
プロダクトやサービスにおいても、単に個別技術や機能を追うのではなく、建物との調和や利用体験、エネルギーの制御や活用まで含めた全体設計に特徴があります。
こうした事業環境においては、知財を単独の専門領域として扱うのではなく、事業の独自性や競争力の源泉となる技術をどう捉え、どう言語化し、どう将来の選択肢につなげるかという視点が重要になります。
今回のセミナーでは、そうした観点から、同社の事業と研究開発に知財戦略をどう接続していくかを考える場として実施しました。
セミナーの構成
当日は、以下のような流れで進行しました。
前半:知財戦略の基礎講座
前半では、書籍『図解 研究開発のための知財戦略』をベースに、次のようなテーマを中心に解説しました。
- 研究開発と知財戦略をどうつなげて考えるか
- 技術やナレッジを、事業競争力につながる無形資産としてどう捉えるか
- 自社のビジネスモデルの中で、どこが「守り」のドメインで、どこが「攻め」のドメインか
- プロダクトやサプライチェーンの中で、どの技術が重要な意味を持つのか
- 事業・技術・知財を別々にではなく、一体で考えるとはどういうことか
知財の制度や特許実務の説明にとどまらず、研究開発成果をどのように事業競争力へつなげるかという観点から、知財戦略の全体像を整理しました。

後半:モノクローム様の事業を題材にした簡易ワークショップ
後半は、モノクローム様のビジネスモデルやプロダクト、サプライチェーンを題材にしながら、参加者同士で議論していただくワークショップを行いました。
ワークでは、たとえば以下のような問いをもとに、自社の事業や技術を改めて整理していただきました。
- 自社のビジネスモデルにおいて、どこが攻めのドメインで、どこが守りのドメインか
- プロダクトの中で、原理特許や基本特許の候補となる技術は何か
- サプライチェーンの上流・下流において、どの技術が重要な意味を持つか
- 将来の事業展開も見据えたとき、どの領域を知財として意識的に積み上げていくべきか
知財部門や研究開発部門だけでなく、経営・事業・技術の各視点を重ねながら議論することで、自社の独自性や競争優位の源泉を言語化する時間となりました。
多様な職種が参加する場だからこそ見えるもの
今回特に印象的だったのは、参加者の広がりです。
代表・経営層、エンジニア、BizDev、営業、コーポレートなど、多様な職種の方々にご参加いただき、後半のワークショップでは職種横断でグループディスカッションが行われました。
知財戦略は、知財担当者だけが考えるテーマではありません。
実際には、事業のどこに独自性があるのか、どの技術が競争力の源泉なのか、どこを守り、どこを広げていくのかといった論点は、経営・事業・研究開発・営業など複数の視点を横断して初めて整理しやすくなります。
その意味で、今回のように職種を越えて、自社の技術と事業を共通言語で捉え直す場には大きな価値があると改めて感じました。

ワークの締めくくりには表彰の仕掛けも
当日のワークでは、大川様の企画により、質問の数や各ワークでのアイデア賞をポイント化し、最後にもっともポイントを獲得した方に拙著をお渡しする仕掛けも用意されていました。
このような工夫もあり、最後まで前向きで参加しやすい雰囲気の中で進行することができました。
知財戦略というテーマは堅く見えやすい面もありますが、場づくりの工夫によって、より活発で率直な対話が生まれることを改めて実感しました。

知財の楽校が大切にしていること
知財の楽校では、知財制度や特許実務を一方的に説明するだけではなく、その会社の事業や研究開発に引きつけて、「自分たちのテーマ」として考えられる場をつくることを大切にしています。
特許出願をはじめとする知財活動は、それ自体が目的ではありません。
- 技術をどう競争力につなげるのか
- 事業のどこに独自のポジションを築くのか
- 研究開発の成果を、将来の選択肢としてどう積み上げていくのか
そうした問いに向き合う中でこそ、知財戦略は意味を持ちます。
特にスタートアップや研究開発型企業では、日々の事業推進や開発スピードが優先される一方で、いま取り組んでいる技術や事業のどこに中長期の競争優位の芽があるのかを、早い段階から少しずつ言語化していくことが重要です。
今回のセミナーも、そのための対話の場として、とても意義のある機会となりました。
最後に
このたびご依頼くださった大川様、そしてご参加くださったモノクロームの皆さま、誠にありがとうございました。
知財の楽校では、今回のように、企業ごとの事業内容や技術特性を踏まえながら、知財戦略を実務に引きつけて考えるオンサイトセミナーやワークショップを行っています。
研究開発型企業、スタートアップ、新規事業部門、技術部門、知財部門などで、
- 自社の技術をどう競争力につなげるか整理したい
- 事業・技術・知財を一体で考える場を設けたい
- 研究開発人材と知財人材の共通言語をつくりたい
といったご関心がありましたら、ぜひご相談ください。
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